聞きなれない「セルフサービス BI」とは何か、またそれを実現するツールについて紹介します。

セルフサービス BI とは何か?

BI (Business Intelligence) とは、ITを用いて、ビジネスにおける様々なデータを蓄積、分析し、戦略の立案や課題解決などに利用する手法を意味するものですが、残念ながら多くの人にとって「敷居が高い」という印象があるようです。

その原因は、BIという概念が登場した当初、その構築には高価なハードウエアやソフトウエアが必要であったり、利用においてはシステム部門や専任担当者の協力が不可欠であったため、「大企業の経営者向けのもの」や「とにかく難しそう」という印象が定着したからかもしれません。

しかし、BIが一部の人のものだったり、難しいものという時代は終わりました。

マイクロソフトは、誰もが、自分自身で自由に、簡単にデータを活用できる理想的な状態を「セルフサービス BI」と定義し、それを実現するプラットフォームの中核製品としてSQL Server を位置づけ、バージョンアップの度にBI機能を強化してきました。そして、最新のSQL Server 2008 R2 では、PowerPivot for Excel をはじめとするクライアント機能の強化を行い、まさにセルフサービス BIプラットフォームと呼ぶにふさわしい製品に進化を遂げています。

BIツールの進化と利用者の拡大
BIツールの進化と利用者の拡大
BI プラットフォームとしてのSQL Server

「SQL Server ってデータベースじゃないの?」と思った人もいるかもしれません。もちろん、それは間違いではありませんが、SQL Server は、単なるデータベース機能だけの製品ではなく、BI プラットフォームの構築に必要な機能群がオールインワンで含まれるまさにプラットフォームなのです。

では、どのような機能が含まれているのか、簡単に紹介しましょう。

データ活用の縁の下の力持ち。サーバサイド機能

SQL Server のツール、機能は、サーバサイドとクライアントサイドに大別できますが、まずは、サーバサイドの機能から紹介します

  • レポートや帳票の作成と配布機能を提供するReporting Services

ビジネスにおいてデータ活用の代表は、レポートや帳票への出力です。Reporting Services を利用すれば、SQL Server に蓄積されたデータから簡単にレポートを作成し、WebやPDF、電子メール等で配布することが可能です。

どのような帳票が出力可能かは、「見る体験」をご覧ください。また、どのようにそれらを作成するかについては「作る体験」をご覧ください。

  • OLAP, データマイニングなど、高度な分析を支える Analysis Services

Analysis Services は、OLAP, データマイニングといった機能や、それらの機能実現に不可欠な多次元データベース機能を提供します。Analysis Services が提供する多次元データベース機能により、様々な視点からのダイナミックなデータ分析が可能となります。

なお、SQL Server 2008 R2 においては、クライアントサイドで多次元データベースを構築できるPowerPivot for Excel が提供され、より簡単に高度なデータ活用が行えるようになっています。どのような分析が行えるかは、「見る体験」をご覧ください。

  • データの取り込み、出力、変換を担う Integration Services

BI システムを運用すると、他のサーバからデータを取得したり、別のサーバに出力したりする必要が発生します。また、そのような際には、データ形式の変換が必要になることもありますが、Integration Services を利用すれば、そのような機能を簡単に実現することができます。このようなツールは一般にETL ツールと呼ばれ、単体で販売されていたり、オプションで追加購入しなければならない場合も少なくありません。

セルフサービス BI を支えるクライアントサイド機能

ここからは、クライアントサイドのツールや機能を紹介します。SQL Server のクライアントツールの多くはExcel をはじめとするOffice ツールと統合されていたり、同じ操作性が確保されているため、誰でも簡単に利用することができ、まさにセルフサービス BI を実現するための必須アイテムです。。

  • 簡単なデータ活用から複雑な解析まで PowerPivot for Excel

PowerPivot for Excel は、その名の通り、Excel のアドイン機能として提供される機能です。使い慣れたExcel のインターフェースを利用し、SQL Server をはじめ、Web、CSV、他社データベースなど、様々なデーターソースからデータを取得し、ピボットテーブル上で様々な分析を行うことができます。「Excel のPivotテーブルも理解できないのに・・・SQLなんて」と思われる人もいるかもしれませんが、PowerPivot for Excel の操作性は、Excel 単体のPivot機能よりも簡単で強力です。

どのような分析ができるかについては「見る体験」を、操作方法等については「作る体験」をご覧ください。

  • レポート、帳票の作成、配布ならお任せ Report Builder 3.0

Report Builder は、Reporting Services 向けのレポートや帳票を作成、配布するためのスタンドアロンツールです。Report Builder は、決まったデータから、決まった定型レポートを作成したり、作成したレポートを配布するといった用途に適しています。

どのような帳票が作成できるかについては「見る体験」を、操作方法等については「作る体験」をご覧ください。

BIプラットフォームとしてのSQLサーバー模式図
BIプラットフォームとしてのSQLサーバー模式図
自分だけなんてもったいない PowerPivot もSharePoint で簡単共有

セルフサービス BI を利用していると、あまりの有益さに、むしろ「チームで情報を共有したい」と思うようになります。動的な要素が少ないレポートや帳票はReporting Services を活用することで共有できます。では、動的な要素が含まれるPowerPivot for Excel ファイルの共有はできるでしょうか。

もちろん、PowerPivot for Excel で作られた書類はExcel ファイルなので、そのままファイルの共有を行うことも可能ですが、PowerPivot for Sharepoint を利用すればもっと簡単で、効果的な共有が可能です。

PowerPivot for SharePoint を利用すれば、マイクロソフトのコラボレーション製品であるSharePoint Server 2010 上でPowerPivot ファイルを共有することができます。しかも、Web ブラウザ経由でのアクセスが可能なため、リモート環境はもちろん、Office (Excel)のバージョンが古かったり、そもそもOffice がインストールされていない環境でも情報共有ができます。

SharePoint 上に展開されたPowerPivot ファイルは「見る体験」で確認することができます。

* Intel、インテル、Intelロゴ、Xeon、Xeon Insideは、アメリカ合衆国およびその他の国におけるIntel Corporationの商標です。